#1ペットフード「木山の鉄犬」木山裕策氏とのコラボ秘話
- 前編
- 二人のきっかけを作ったのは浜崎あゆみ!?
歌手 木山裕策さんとの関係は
一本の電話から始まりました。
今回は、僕の友人であり尊敬する人物、木山裕策さんとの出会いについてお話します。
浜崎あゆみさんにイベント出演依頼をしたら木山裕策さんと出会えた
木山さんとの初っ端の出会いは2014年。その年は僕の法人の設立7周年やったんです。「ラッキーセブンやし7周年記念のイベント企画やろうぜ!」と盛り上がったんです。
当時、施設の利用者さんに浜崎あゆみさんが好きな人がいて、その人に喜んでもらいたいと思ってエイベックスに電話しました。「浜崎あゆみさんいますか?」って。まわりからは「いきなりそんな電話依頼するヤツおらんやろ!」って怒られましたけど(笑)。
運よく担当者の方につながったものの「浜崎はどうしても無理なんです」と断られました。(当たり前ですね)僕が残念そうにしてると、その担当者さんがなんと「他のアーティストご紹介できますよ!」って、当時人気絶頂だったアーティストさんと木山裕策さんを提案してくれたんです。
もう一人の方はものすごい人気だったけど、木山さんがガンをきっかけに歌手になる夢を叶えられたことを知って、ビビッときたんです。「この人や!」って。
それで木山さんに依頼することになったのが僕と木山さんの始まりでした。最初から諦めず、なんでも行動してみることが大切やなーと、つくづく思った出来事でした。
初対面で木山裕策さんにさっそく失礼しちゃったけどイベントは大盛り上がり
7周年記念イベントの当日は、木山さんと新神戸駅の改札で待ち合わせでした。そしたら、マネージャーさんがいるわけでもなく一人で現れたんです。「ヒット曲も出してて有名な歌手やのになんでマネージャーおらんねん」とびっくりして。
その日はマネージャーさんがどうしても一緒に来れなくて、「新神戸駅に着いたら担当の人が迎えに来るから、とりあえず車乗ってください」とだけ言われてたみたいなんですよ。どんな人が迎えに来るかもわからないのに木山さんも怖かったでしょうね。
そんな感じで合流して、車に乗り込んだんですけど僕が道中で失礼なことを聞いてしまったんですよね。開口一番「木山さんって口パクですか?」って。さすがに木山さんも驚いていましたね。「口パクなわけないでしょ!」って。こんな出会いだったから、木山さんの僕に対する第一印象は「絶対にヤバい人」だったらしいです。
イベントはライブハウスで実施したんですけど、そこは女性ディオの花*花さんが育った場所だったので、花*花さんにも出演をお願いしていました。普通、そういうストーリーがあったら花*花さんをトリにしますよね。でも僕は木山さんをトリにすると決めて「木山さん、トリお願いします」」って伝えました。なんだか木山さんは居心地悪そうでしたけど、イベントは大盛り上がりで無事終了することができました。
これが2014年の話です。そこから連絡先交換して、2017年にもイベントに来てもらってます。
コロナ禍の苦労を乗り越える姿や人柄に惹かれてより一層木山裕策さんを応援すると決意
木山さんは、36歳で甲状腺がんを患ったことをきっかけに歌手を目指して、39歳でデビューを果たされました。それから会社員と歌手の二足のわらじで活動されてたんですけど、歌手活動に専念する決断をして、2019年12月に所属していたエイベックスから独立されました。
でも、「益々応援するぞー」って思った矢先にコロナが始まってアーティスト活動ができなくなっちゃったんですよね。他のアーティストさんもそうですが、本当に仕事がゼロになったらしいです。
木山さんも家族がいて、当時大学生のお子さんが二人もいたので相当大変だったみたいで。あのときは「コロナが5年くらい続く」とも言われてたから、もし歌でどうにもならなかったらうちの会社に就職することまで考えてくださったみたいなんです。
僕はその時、「コロナが落ち着いたらイベントをいっぱい企画して、木山さんに沢山歌を歌ってもらうんだ」と心に誓いました。
そんな経緯もあって、コロナが収束してからは木山さんをたくさん呼ぶようになりました。僕が木山さんの営業をすることもあります。
たとえば、お寿司屋さんの大将が「木山さんが好き」と言うからその場で木山さんに電話して大将と話してもらったり。イベントの主催者が出演者を探していたら「木山さんどうですか?」と推して、「木山さん知ってるわ!」となればその場ですぐ電話したり。こんな感じで決まった仕事はいっぱいありますね。
僕が大学で講義した時には、ZOOM出演をお願いして、就職活動する学生たちに熱いエールを送ってもらったこともありました。
2023年8月には、木山さんが大阪で15周年記念の単独ライブを開催されたので、スタッフ大勢で駆けつけました。懇意にしている京都の舞妓さんも白塗りでライブに来てくれて「木山さんを盛り上げるぞ!」と一丸となりましたね。
そんなお付き合いをさせていただいてますが、木山さんってどんどんイベントとかに呼びたくなる人なんですよね。イベントに向けて歌のセットリスト作ってくれているのに、僕や利用者さんの無茶振りに応えてその場で歌う曲を変更してくれたりもするんですよ。利用者さんに「テレサテン歌って」と言われたときはさすがに僕が断っていましたけどね。(笑)
代表曲の「home」もそうですが、レパートリー豊かなカバー曲で、生きづらさを抱えている人に笑顔と希望を与えてくれる、僕にとって木山さんはそんな存在です。
- 後編
- ペットフードを通じて利用者さんと
わんちゃんに喜んでもらいたい。
そうだ!俺には木山裕策さんがいるんや!
前編では木山裕策さんとの出会いについてお話ししました。僕の会社ではペットフード事業にも取り組んでいて、「木山の鉄犬」というわんちゃん用のおやつを販売しています。
商品名にもある通り、このおやつは木山さんとコラボしてるんです。今回はどのようにして「木山の鉄犬」が木山さんとコラボすることになったのか、そんなストーリーをお話しします。
そもそもなんでペットフード事業をやろうと思ったのかという開発秘話が気になる人はこちらの記事をご覧ください。
他社と違ったペットフードを作りたい…そんなときに思い浮かんだのが木山裕策さん
もともとうちの会社ではペットフード事業にも取り組んでいました。北海道のエゾシカを使ったおやつで、わんちゃんの健康にもめちゃくちゃ良いんです。
でも、エゾシカを使ったペットフードを販売している会社っていくつか存在していて。だから、エゾシカだけを売りにしても他の会社と差別化できなくて悩んでいたんです。
「なんか他にはない新しさが必要やなー」って考えていたとき、パッと木山さんが思い浮かんだんです。「そうだ!俺にはこの武器があったんや!!!」とひらめいて、すぐに木山さんに電話しました。「木山さん、うちの商品のイメージキャラクターになってください!」って。
木山裕策さんの闘病生活と歌への挑戦は「木山の鉄犬」に関わる人に勇気を与えられる
なんで木山さんが思い浮かんだかというと、木山さんの過去が福祉と親和性があるなって思ったからなんです。
木山さんは36歳のときに癌を経験されています。手術を受ける際、先生に「もう声が出なくなるかもしれません」と言われて誓約書も書いたらしいです。
「声が出なくなるかもしれない」と言われたとき、昔からずっと好きだった歌に挑戦しなかったことを後悔したみたいで。そこで「手術が成功したら歌にチャレンジする」と決意し、手術後はいろんなオーディションに参加して、今では木山さんの代表曲である「home」のリリースがきっかけでデビューすることに成功されました。
こんなストーリーを持つ木山さんをイメージキャラクターにすることで他社と差別化できるだけでなく、施設の利用者さんにも勇気を与えられるって思ったんですよね。
木山の鉄犬の袋詰めやパッケージのシール貼りは利用者さんに協力してもらっているんですけど、木山さんがイメージキャラクターの商品に携われたら自慢できたり、プライドを持てたりするじゃないですか。
でも、「木山さんをイメージキャラクターにしました」だけじゃなく、利用者さんが「自分たちが関わった商品のCMが流れてる!」ともっと自慢できるようなものにしたかったのでテーマソングとCMも作ることにしました。
テーマソングとCMの制作は真剣に。利用者さんが自慢できるものにしたい!
テーマソングもCMもこんな感じでめちゃくちゃ真剣に作ったんですよ。(笑)
テーマソングは木山さんに真剣にレコーディングしてもらって。CMは構成作家さんに入ってもらい、撮影スタジオを借りて、エキストラも用意して制作しました。実際に制作したCMはこちらです。
このCMは実際にサンテレビで流すことができました。このCMが流れて利用者の方々にも直接「ありがとう」と言ってもらえています。
人とわんちゃんに喜んでもらえる、「木山の鉄犬」はそんなペットフードになりました
木山さんもわんちゃんを飼っているんですけど、「木山の鉄犬」への食いつきはめちゃくちゃいいみたいです。鹿肉は低カロリー・高タンパク質・ビタミン豊富で、犬の健康にとって良い食材なので、木山さんも「ものは間違いない」と言ってくれています。
それに、「木山の鉄犬」が施設の利用者さんにとって自慢になることにも共感してくれています。
木山さんとのコラボは本当にやって良かったなって思ってます。わんちゃんにも利用者さんにも喜んでもらえる。そんな商品を作れたのは木山さんのおかげですね。